ほっとけやん 第217話
わかやま新報2025年4月3日掲載
第48回障害児者家族のつながりを広める文化祭
「この48年、つながりをありがとう」
第48回障害児者家族のつながりを広める文化祭実行委員長 山本功
1978年から続いてきた「障害児者家族のつながりを広める文化祭:愛称 つな文」は、中之島にある和歌山県立体育館で「笑顔でひとつの輪になって」というテーマで48回目として実施され、1500名の参加者が盛大に集いました。
つな文は、障害者が社会参加することが難しい時代、当時の養護学校(現支援学校)や福祉作業所である無認可共同作業所、その関係者の、お互いのつながりをより多くの人に広げ、障害者理解を広めていきたいという思いが文化祭という形になりました。
今日では、インターネット普及などにより情報が溢れ、オンライン会議も出来、さまざまな分野において便利な時代を生きていますが、みんなお互い顔を合わせ、その場で直接言葉を交わし、ステージの熱気を目の前で見て聴いて感じ、それをみんなで共有できるという感動を改めて体感できる機会となりました。
この日、開会式では岸本周平知事が壇上にあがり、「県庁のミッションも県民ひとり、ひとりの幸せを追求し、寄り添い、笑顔にすること。みんなで一緒に笑顔を目指しましょう」と呼び掛けていただきテンションアップ!
ステージ上では盛大な和太鼓からスタート、その後よさこい演舞やダンス、アフリカの打楽器ジャンベや歌が披露されました。
会場内では福祉作業所、支援学校の自主製品コーナーが賑わい、おもてなし忍者によるパフォーマンスや会場いっぱい使ってのスタンプラリー、そしてボッチャ、フライングディスクなどのパラスポーツ体験などで子どもも大人も大喜びでした。会場の外では模擬店で美味しいものを味わうことができ、参加者みんなに「楽しかった!!」と笑顔で言ってもらえる文化祭が実現しました。
この街で誰もが主人公となって生き生きと暮らす。この先も、福祉制度の問題や、また災害などが立ちはだかるかもしれませんが、みんながつながり、ひとりじゃないと思える場所に。これからも、この文化祭が続いていけるよう、みんなと一緒にトライしていきたいと思います。
最後に、この文化祭は実行委員会方式で、地域の福祉作業所職員や支援学校の先生方が協力しながら文化祭をつくってきました。実行委員からは、「一つの事を作り上げていく繋がり、沢山の方との出会い、1人では出来ないがみんながいるからこそ出来る!」といった感想をもらいました。
この間、チームつな文48となって文化祭をつくってきましたが、ご協力いただいたすべての人に、そして当日来場いただいたすべての人に感謝したいと思います。そして、またお会いできることを楽しみにしています。
